ピピピピ


「こらー!翔太ァ!いつまで寝てんの!あんたの分の朝ごはん、食べちゃうからねー!!」


朝から元気よく鳴り響く電子目覚まし時計の音と負けないくらい、うちの母ちゃんの声はうるさい。

中学三年にあがり、一ヶ月が過ぎようとしていた。

桜はとうに散ってしまい、青々しく輝く緑が生い茂る。


中学の制服を着て、下へ降りる。



「はよーさん」

「遅い!いつになったらもっと早く起きれるようになるの!?アンタ、受験生なのよ!」