「ん。」


真くんが優しく左手を差し出す。


ちょっと恥ずかしいけど、あたしも
握り返した。


「菜々。」


不意打ちはずるいよ、真くん……

いつも、いつもふとした瞬間に
あたしのこと「菜々」って呼ぶ。


「な、な、何⁉︎」


動揺しまくりながら真くんを見上げる


「もっと自分に自信持てよ?
お前は世界一可愛いんだからな?」


「っ!」


未だに自信を持てないあたしに
真くんがダイナマイトを落としていって頭がクラクラ。


「ずるいなぁ。真くん。」


真っ赤になりながら寄り添うと、真くんも笑ってくれて……あたし、幸せだなぁって感じた。


まだまだ自分に自信なんて持てない。


あたしは臆病ウサギだけど、あなたが「かわいい」って言ってくれるたびに何回も自信を取り戻す。


初めはヤンキーなんてありえないって
思っていたけど、今は……


真くんしかありえない。


もし自分に自信が持てなくなったら
またあたしに勇気をください。


臆病ウサギはヤンキーくんに「かわいい」って言われるだけで自信たくさんになれるから。





「菜々。」


「何?真くん?」


「可愛すぎ。」




でも……免疫あんまりないから……
手加減してね?









♪fin♪