「ち……違うわよ!歩斗が王子様の服なんて……似合わないんだから!」

真っ赤な顔で否定するきよちゃんは完全に強がり。


かわいい!


デレきよちゃんを見られるなんて
文化祭ってなんて素晴らしいんだろう


「ほんとにそう思ってんのか〜?」

「もう、ばかっ!てゆーかあんたなにしにきたのよ⁉︎」

「ああ。俺は菜々ちゃんに会いに来た」


えっ!
あたし⁉︎


きよちゃんじゃなくて?


「菜々ちゃん、真に会いに行ってあげて?」


おちゃらけた顔をやめて真面目な顔つきになる歩斗くん。


「でも、あたし---」


あたしは昨日、真くんを怒らせてしまったし合わせる顔がない。