「あいつ、菜々ちゃんに恋してることに気づかなくてさわざと好きなんだろって言って怒らせたの。
俺が言ったらすぐに自覚したけどね。」


そうだったんだ……


歩斗くんもあたしの恋を
応援してくれてたよね。


「歩斗くんもありがとう!」

「いやいや。その代わり別れんなよ?」

「うっ……」

「ちょっ……なんでまた泣く⁉︎」


なんであたしの周りの人はこんなにも
いい人達ばっかりなんだろう。


あたしは顔を覆った。


「菜々。ほんとにおめでとう。
よく頑張ったね?」


きよちゃん……


「幸せになれよ、菜々ちゃん。」


歩斗くん……


「ありがとう……きよちゃん、歩斗くん……」


温かい……

あたしは涙声で2人にお礼を言った。