「優しい人間はいじめなんかしないから。」

「それはあたしのことが……」

好きだったから。


そう言いかけてやめてしまった。
何か自分で言うのが恥ずかしくなった


「俺はあいつと菜々が幸せになってほしいって思ってるんだけど。」

「なんで……」


優しくあたしの頭に手を置くと、優しい顔ををして言ってくれた。


「好きな子には嫌われても、何されても幸せを願いたくなるんだよ。

困ってたらどんなことをしてでも助けたくなる。変か?」


あたしは首を横に振った。
こんなに優しい人をあたし……
傷つけた----------