「いやいや。今更かいっ!」


と、コントみたいなノリであたしの
頭をぱしんっと叩いた。


「えーっ!なんで驚かないの⁉︎」


「だって菜々の態度見てれば一目瞭然ってゆうか……真くんもかなりわかりやすかったけどさ、菜々ほど鈍感じゃなかったし。」


気づかなかったのはあたしだけ⁉︎
きよちゃん、鋭い……


「でも、自分の気持ちどうやって伝えたらいいかわからないの。」


熱を出した時も、好きの2文字が言えなかった。

そんな不安そうなあたしにきよちゃんは、ぽんっと頭を撫でてくれた。


「菜々。思ったこと言えばいいんだよ?真くんが戻ってきたら、ゆっくりでいいから気持ち伝えてみな?」


あたしの元気になれる魔法の笑顔であたしを励ましてくれたきよちゃんに、おっきく頷いた。


「ありがとう!きよちゃん!」