隊士募集、初日




山崎さんは、来なかった







気落ちした私を皆が慰めてくれた








2日目  午前中



「あの人、来ませんね」


私の隣で、総司がぶすくれていた


「来るさ
少し、気晴らしに歩いてくるよ
総司ここを頼んだよ」


「はい 早く帰って来て下さいね」


「わかったよ」






なぜ、こんなにも待ち遠しいのだろうか











考え事をしながら歩き


人の気配に顔を上げる


5人の浪士に囲まれていた









「金置いてけば助けてやる」




そう言って、ひとりが抜刀した



「情けない
ひとりを相手に、5人がかりで」



私の言葉で気を悪くしたらしい

全員が抜刀した



「本当に、卑怯極まりないな」





山崎さんの事を考えていて
こんな奴らに囲まれたことに
気がつかなかった己も情けないが






「浪士組 局長 近藤勇
お相手いたそう!」