久しぶりに穏やかな1日だった


警護なしに外出をするなと
歳に厳しく言われていたが


どうしても2人に会いたかった



顔色の良い総司と女だということを
隠さなくても良くなった烝の安堵した顔


本当に、早く帰って来て欲しい











数日後





二条城からの帰路で、私は襲撃された

どうやら妾宅にも押し入ったらしい


総司を置いてなくて良かった



肩が燃えるように熱く
ぬるぬると温かい血が、次々と溢れる


薄れる意識の中


皆が懸命に私を守ってくれていた


歳の言う通りだ


私は、狙われていたんだね



こんなに血を流して…

私は、大丈夫だろうか…



















「おい!かっちゃん目覚めたぞ!」


「うるさいやっちゃなぁ~」



歳と烝の声?



「おはようさん」


私を覗き込む、烝

可愛らしいその笑顔に

私も笑顔になる



「やぁ また会えたね」


「ぷっ なんや?
ずいぶん会ってへんような言い方やん!」


「……コンドウサン」


泣きそうな総司が、顔を出した



「ほら!起きたやろ!
もう!皆して大丈夫やって言っても
死ぬんちゃうかって、やかましかってん!」



恐らく、私の襲撃を聞き
総司は体調を崩したんだろう

総司の性格だ

仇をとるとかで、烝が止めたのかな?



「お前が1番うるさかったじゃねえか!
コイツ、仇とるとか言ってよ
総司と張り切ってたんだぞ!
ったく!誰がかっちゃんの治療するんだ!
って、怒鳴ってやったんだ!」



「ふふふっ うぅっ 痛たたたっ」



あまりにも想像が出来てしまい
笑ったが笑うと傷が痛む



「山崎、かっちゃんと総司を頼んだぞ」


「はい」




歳が帰った




「いや~死ぬかと思ったよ」


「アホな事言うなや…
勇に先逝かれたら……嫌や…」



烝が眉毛をハの字にして、私の額から
手拭いを乱暴にとる