「こ、小春ちゃん!!安心して良いよ。そこまでしたら、俊はもう絶対手を出してこない。いや、出せない。もう完膚なきまでに出鼻を挫いてるよ。いや、そこまでとは!」
「広君。笑い事じゃないの。私は真剣に悩んでるの」
広君を睨みつけると、何とか笑いを止めようと水を飲み干した。
「ご、ごめん。いや、あのいつも偉そうな俊をそこまで打ちのめす小春ちゃんの鬼畜っぷりに驚いて」
いつも偉そうな榊田君には同意するが、私が鬼畜?
何だか、やっぱり面白がっているようだけど、あえて触れないでおこう。
「で、広君。解決策は?」
「さっき教えたでしょ?でも、あまりに俊が可哀想だからできれば使わないで欲しいな」
元からそんな方法はさらさら使う気はない。
「なら、根本的な解決策はないってこと?」
「根本的な解決策なら小春ちゃんもわかるでしょ?俊に抱いて欲しいって心から思って、それを伝えれば解決だ」
冗談で言っているようではないようだ。
朔ちゃんと小夜ちゃんとまったく同じ意見。
結局、それしかないのか。
「そうすれば、幼馴染との外食くらい認めてくれるよ。確かな繋がりがあれば俊も安心できる。試験の発表日連絡して来なかったの、結構ショックだったと思うよ?加えてあの美形が恋敵。そういうのが不安要素として俊の中にあるんだよ」
私は榊田君が好きだし、それをいつも言葉で伝えてきた。
でも、それでは榊田君は納得していない。
それは榊田君のせいではなくて私のせいだ。
私が仁くんばっかり気にかけていて、榊田君を蔑ろにしてしまうような態度を取っているから。
でも、踏ん切りがつかない。
心から、そんな風に思える日が来るのだろうか?

