私の二人の神様へ





「俺は楽しみにしてたんだ。あいつのわがままで何で俺が諦めないといけないんだ?」



 仁くんは子供っぽいことを胸を張って言いのけた。


 どうにかしないと、と思ったら広君が口を開いた。



「それは俺に任せてくれませんか?二人にも悪いようにはしませんよ。小春ちゃんもそれなら良いでしょ?」



 正直、榊田君と再び話せるようになるには広君の力を借りなければと思っていたからありがたい申し出だ。



「やっぱり、君は榊田の味方みたいだな」



 はぁ~と深いため息を吐く仁くん。



「俊の機嫌が悪いと俺の被害も甚大なんで。承諾させるだけならあなたにできても、俊の機嫌は悪化するだけですから」



 にっこり顔の広君に私は感謝の眼差しを送った。


 その後、仁くんは時計を見て慌しく駆け出して行き、私と広君は大通りの外れにある、イタリアンレストランに入った。



















「噂通りだね。俊とはタイプが違うけど、かなりの美形だ」



 確かに、柔らかい印象の仁くんとクールな印象の榊田君。


 性格も、見た目のままだし、正反対。


 それでも似ていると思うのは、二人の本質が似ているからだと思う。


 それに私は惹かれているのだろう。



「でしょ?私の自慢の幼馴染。それより、榊田君と仲直りできる?」



 仁くんの自慢はしたいけど、今の私には榊田君とのこの溝を埋め合わせることが大事だ。



「とりあえず、小春ちゃんを無視しないようにするのは簡単だよ。それだけなら、俺より幼馴染のほうが簡単だ」



「仁くんが?無理だよ。榊田君が仁くんの言うこと聞くのは死んでもありえない」



「簡単さ。小春ちゃんとの仲を邪魔するとか言えば、俊は小春ちゃんを無視し続けることは不可能になる。彼のこと甘く見てないからね」



 そういうことか。


 真面目に聞いて損をした。