溺愛警報




だから、僕は知っている。
どれだけ楓が汐ちゃんのことを好きなのか。


だけど、僕も譲れない。



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「よっ、副会長ー。

てか、副会長まで湿気た顔してる。
あー、見てるだけでうざいわー。」



楓と同じ空間にいるのが嫌で逃げ出して屋上まで来たのに何故か井上がいた。

今日の出会って、ひと言目が『うざい』って結構傷つく。



「…井上が何でここにいるの?」


「えー?居てたら駄目なの?先に来てたのワタシなのに。」


「駄目とかじゃなくてさ、…ここに来るの珍しいから聞いただけ。」



ここはいつも僕が毎朝来る場所。
理由は特にないけど、何となくいい所。

この学校の結構な穴場スポット。


他の生徒は基本的に出入りはしない。

なぜなら女子は日焼けを嫌がり教室で休憩してるし男子も面倒くさがって来ないから。


極たまに、サボりに来る生徒がいるぐらい。



「隼人さ、毎朝ここにいるじゃんー?ここの屋上、私の教室から見えるんだよね。

…で、気になってきてみた。」


「ふーん、」


「ってのは、
口実で実は隼人の様子を見に来てみた。

でも、ようやく初恋が実ったのに何で隼人まで湿気た顔してるわけ?」