楓side
今まで、汐と前日にケンカしても学校は登下校一緒にして来た。
一緒に学校に行かない日なんて、俺か汐が体調を崩した時ぐらいでずっと一緒。
だけど、今朝だけは違った。
昨日の夜に隼人からメールがきてた。
── 内容は、明日から俺が汐ちゃんと登下校するからヨロシク。
という、メールだった。
世間的にいえば、恋人同士の高校生が登下校を一緒にするということが普通なのかもしれないが俺にとっては違った。
毎朝通る交通路も、汐はいなくてただ桜の花びらが散っていく。
俺にとって汐がこんなに大きい存在だとは理解していなかった。
そして、やっぱり隣に汐がいないということは俺にとって大きい。
「会長、おはよーう!…って、何湿気た顔してんの。あー、鬱陶しい。」
登校途中で会ったのは、生徒会書記の井上 咲良だった。
こいつは姉御系というのかそんな奴。
性格はサバサバしていて汐とは真逆。
『自分の身は自分で守る』的な感じで本当に俺より男らしいと言っても過言じゃない。
「…うっせー、ほっとけ。」
「あーっ、わかった。可愛い幼なじみちゃんが他の男にとられたんでしょー?」
「…何で咲良が知ってんの、」
今まで、汐と前日にケンカしても学校は登下校一緒にして来た。
一緒に学校に行かない日なんて、俺か汐が体調を崩した時ぐらいでずっと一緒。
だけど、今朝だけは違った。
昨日の夜に隼人からメールがきてた。
── 内容は、明日から俺が汐ちゃんと登下校するからヨロシク。
という、メールだった。
世間的にいえば、恋人同士の高校生が登下校を一緒にするということが普通なのかもしれないが俺にとっては違った。
毎朝通る交通路も、汐はいなくてただ桜の花びらが散っていく。
俺にとって汐がこんなに大きい存在だとは理解していなかった。
そして、やっぱり隣に汐がいないということは俺にとって大きい。
「会長、おはよーう!…って、何湿気た顔してんの。あー、鬱陶しい。」
登校途中で会ったのは、生徒会書記の井上 咲良だった。
こいつは姉御系というのかそんな奴。
性格はサバサバしていて汐とは真逆。
『自分の身は自分で守る』的な感じで本当に俺より男らしいと言っても過言じゃない。
「…うっせー、ほっとけ。」
「あーっ、わかった。可愛い幼なじみちゃんが他の男にとられたんでしょー?」
「…何で咲良が知ってんの、」

