「何って、こいつが勝手に…!」
「はいはい、王子様達?汐ちゃんの目の前でケンカしない。」
きっと、この状況を佐伯先輩は楽しんでる。
佐伯先輩は私が小学生のときから仲良くしてくれてるふう君の親友。
……そうだっ!
「佐伯先輩!私の恋人になってください!」
「「は?!」」
佐伯先輩も到底、ふう君と渚のように驚いているけど驚きすぎて声が出てない。
「…あのー、汐ちゃん?恋人の意味わかっているんだよね?
── 僕が君に対して本気になるって意味を。」
「おい、隼人!いくらお前が親友でも俺の汐に手出したら許さないから。」
「…汐ちゃんが望んだなら?」
「それでも許さない!」
ふう君と佐伯先輩の言い合いになってる。
というよりか、ケンカ…?
「何で?別に汐ちゃんは楓のものじゃないでしょ?楓に決める権限ないけど?」
そうそう!
私は私のものだもん!
「いや、ある。」
「…へー?」
「汐は俺の女にする!隼人なんかに渡してたまるかよ!」
…
「…って、楓から告白されてるけど汐ちゃんどうするのー?
…僕と付き合ってみる?」
「…へ?」

