「…家に置いてきた。」




「えー、彼氏の誕生日忘れてたのー?」




「彼氏じゃないでしょ?調子のんないで」




そういってやると拗ねたのか、もたれたままあたしの肩に頭をぐりぐりしてくる。




「いったいなぁ!!家にあるって言ってるでしょうが!!」




「え、うそでしょ?買うの忘れててごまかしてるだけでしょ?」




……なんでこういうところだけ変に鋭いのだろうかこいつは。




「ほら、もう9時だし、終わりにするからどいて」




「えー、じゃあセンパイ、俺の誕生日忘れてた罰として、あさって1日デートね?」




「は!?」



「いいじゃん、誕生日なんだから。」



……デート?こいつと?丸1日?



そんなの、無理。