素直になるのはキミにだけ

* * *

「ふう……やっと終わった」




クラッカーを100均に買いに行ったときに茉夏が勝手に買ったパーティー用の飾りたち。




それを広い広い食堂に飾り付けること45分……




「ごめんごめん、もっと人数よんどきゃよかったな!」




「しかたないなー、慎二センパイ。ジュース一本で許してあげる!」




「おい茉夏っち!キミは “ エンリョ ” って言葉を知らないのか!!」




「センパイこそ、えんりょって感じでかけんの?」




かけないんだろうな、慎二センパイ。


茉夏に言われた瞬間ちょっとびくってなったもん。




「か、かけるしっ!!」




「くだらないこと言ってないで、そろそろみんな来ますよ」



あたしはテーブルクロスの上にちょっと豪華な夕食を並べていく。




普通の合宿ではありえないバイキングタイプ。(※すべて顧問の自腹)


高校生にはちょっと贅沢すぎるかな。