素直になるのはキミにだけ

* * *

「いやー、もったいないね。沙弥っち」




「え、何が?」




練習が終わり、部屋での自由時間。スマホをいじってる俺もとにやってきたのは慎二センパイで。




何を言い出すかと思ったら、俺の方に腕を回してそんなことをぼやいた。




「ほら、あの子顔は普通にかわいいくね?ってかどっちかっていうとキレイ系?」




「わかってくれる?沙弥センパイちっちゃいころから美人なの」




幼馴染だからわかる、という俺の自慢。




「普通にしてりゃ絶対モテるじゃん?」




「んー、まあモテそうだよね」




「でもさ、 “ バスケ部の冷徹鬼マネージャー ” っていう印象がもう学校中…ってか他校の奴らにもしられてるくらいじゃん?」




「何が言いたいの?」