素直になるのはキミにだけ

「ちょっと茉夏、早く働きなさい」




あ、沙弥センパイ。




「沙弥ー!!」




「うじうじすんな、働け」




沙弥センパイのたった一言で、茉夏センパイはボールを磨き始める。




……沙弥センパイ、やっぱすげえ。




「……秋本」




「え」




俺?また怒られるの?




「あと慎二センパイ」




「んぁ?おれも?」




「早く練習しなさい」




そう言って俺をにらみつける沙弥センパイの姿はもう……鬼。