素直になるのはキミにだけ



「おぉ、秋本!一年坊主の分際で俺より遅く起きたのか!」




「まーねー。 “ じゅーやくしゅっきん ” ってやつ?」




「それを言うなら重役出勤、ね。あんたのせいでこっちはスケジュール乱されてんのよ」




体育館に入ると、入ってすぐのところに慎二センパイと茉夏センパイがいた。




「茉夏せんぱい、なんでそんな機嫌悪いの?」




「それがさぁ、聞いてよ!!合宿で一日冬馬くんと一緒に入れるわけでしょ?」




そっか、この人冬馬の追っかけやってんだっけ?




「うん、まあな」




「バスケする冬馬くんはもちろん、部屋着でゆったりする冬馬くんまで見放題じゃん!?」




「……う、ん?そうなの?」




「そうなの!!あたしにとっては至福の時間なの!!合宿は天国なの!!なのに……!!」




「なのに…?」




「カメラの充電器忘れて電源切れたのー!!!」




……なんだ、そんなことか。