素直になるのはキミにだけ

「いいかお前ら。大事なのはもちろん勝敗じゃないし、 “ 何で負けたか ” じゃないだろ?大事なのは、 “ 今日のあの点差を、どうやって埋めるか ” だと思う」




ニコッと笑った部長に、落ち込んでたはずの部員たちもパラパラと立ち上がった。




「よっしゃ!あの桜坂1年坊主だけにいつまでもカッコつけさせてたまるか!!」




優希センパイが笑顔でそう言いながら部長の隣に並んだ。




「モテるのは俺じゃあああああ!!!」




続いて叫びながら部長と優希センパイの間に割って入った慎二センパイ。




「うわっ、慎二汗くさいからやめろよ!!」




「うるせえ響!!ほらお前らも、早くこいよ!!」




慎二センパイは二人の方に腕を回し、みんなを呼ぶ。




……一体何をするというのだろうか。