素直になるのはキミにだけ

「沙弥ー、蛍人くーん、ご飯運んで―!」

「あぁ、うん」

「あ、あたしも手伝う!」

「俺も手伝います」



あたしたちは急遽とった出前のピザやお寿司などをテーブルの上に並べた。

もちろん、成長期男子に合わせた量を用意してある。


「うわっ、うっまそ!!!」

「やべー!!」


「いただきます」

「いただきまーす」



わらわらとテーブルに群がる奴らと比べ、松原くんと川瀬くんはずば抜けて礼儀が正しい。

まあ、レベルが低いんだけど。



「あ、ご飯食べ終わったらここから徒歩3分の銭湯に行くから」

「うぃー」


<春風沙弥>こっちは無事に実家に着いたよ。そっちは平気だった?


送信…と。

勢いでこっちに残ってしまったけど、青葉台のみんなが家に帰れてなかったら……あたしはマネージャー失格だ。


ピロリン♬

<東堂瞬>さっき駅で無事解散したから平気!


「はぁ…」


よかった……