「春風、どうする?」



東堂くんも珍しく焦ってる。



「どうするもなにも……先生が決めることだよね?」


そうあたしが言うと、後ろからポンッと肩をたたかれた。


「よっ、そのツッコミを待ってました!」

「……ふざけないで、真剣にお願いします」



そうすればいいんだろう。うちの学校は山奥だし、ここから帰るには電車が必要不可欠。



「マネージャー、今ならぎりぎり電車動いてる!」

「…先生、帰るなら今です。これを逃したらあたしたち……」

「俺たち…?」

「……最悪、野宿も考えられます」



その言葉に、部員全員がぴくっと反応した。