その代わり、秋本には手紙を残した。

一言だけだけど。




みんなには、茉夏に伝言を頼んでおいた。

………一言だけだけど。




いまのみんななら、あたしがいなくても大丈夫。


だから、なにも言わずにきえても大丈夫だ。




「お母さんたち、明日には帰ってくるって。蛍人の夕飯は作っておいておいたし、大丈夫だよ」

「ありがとう優ちゃん。」

「タイミング悪いな、明日とか。」

「…ううん、秋本の面倒みられる人がいないのは困るし、ちょうどいい」



あいつを1人ではいさせられない。



「母さんたちはあさってばあちゃんの病院にもくるってよ」

「…そっか」



お兄ちゃんが運転する車が走る。



故郷から、どんどん遠ざかる。

それを、全身で感じる。