10分ほど走ると、打ち上げ会場であるカラオケについた。 「はぁ、はぁ……」 部屋……あ、聞くの忘れた…! あたしは慌ててがさがさとバッグの中をあさる。 スマホ……あれ、どこ入れたっけ?…あれ? 「マネージャー!!」 そんなあたしの肩をぐっと後ろに引っ張ったのは、川瀬くんだった。 「川瀬くん…!秋本は!?」 あたしはガッと川瀬くんの肩を両手でつかむ。 「落ち着け、落ち着けって。部屋こっちだから」 川瀬くんは苦笑いを浮かべながらもあたしを部屋に連れて行ってくれた。