明日、君を好きになる

正午も過ぎ、そろそろ涼みがてらお昼でも食べようかな？と、駅ビルの前で、何気なく立ち止まると、ある掲示板に目が止まる。

【第3回　婚活パーティー　～未来のパートナーに出会えるチャンス～】

名のあるブライダル会社主催のポスターで、どこかのチャペルでモデルらしき男女が、幸せそうに式を挙げている写真と共に、詳細が書かれている。

どうやら今日、この近くにあるホテルの会場で行われるものらしい。

年齢を見ると、男性は30歳からと書いているのに対して、女性は25歳からとある。

主催してる会社が会社だけに、真剣度の高いパーティーのようで、参加費も結構な高額。

『…結婚かぁ』

婚活パーティには全く興味はないけれど、先日の朋美の話を思い出し、そういう選択肢もあるのかな？と、一応考えてはみるものの、どうにも現実的に実感が沸かなすぎる。

『…あのぅ、すみません、ちょっと良いですか？』

遠慮がちに声をかけられて振り向くと、同世代くらいの女性が二人。

一人は可愛らしい花柄のワンピース、もう一人は、真っ白なふんわりブラウスに今流行りのフレアスカートを着こなしたオシャレ女子。