約3か月ぶりに会う小野崎さんは、眼鏡なしでも、バーテンダーの黒服姿の面影はなく、落ち着いた、相応な大人の男性に見えた。
『渚さん、先ずは、偽の恋人の契約を解除してください』
『当然ね』
『それと、今日これからのエリ…いや、江梨子さんの時間を、私にいただけませんか?』
急に自分の名前が出てきて、心臓が止まりそうになる。
いきなり現れて、何を言い出すのだろう?
今日の自分のシフトは、通常の9時から17時までで、まだ残り1時間近くある。
『…仕方ないわね。咲ちゃん、エリィの着替えと鞄、休憩室の奥にまとめてあるから、持ってきてくれる?』
『あ、はい!』
事前に打ち合わせしていたかのように、咲ちゃんが元気よく返事をすると、裏の休憩室まで取りに走る。
『え?ちょっと、何言ってるの?渚ちゃん??』
『良いのよ、エリィ。こっちは大丈夫、気にしないで』
『でも待って…そんなこと』
『ほら、それに幸い今日は、いざとなれば、海がいるから』
『は?何だよソレ。聞いてねぇぞ』
『お姉さん、私、手伝います!』
『ありがとう、菜緒ちゃん』
私の意見は無視され、完全に渚ちゃんのペースに流されていく。
いつしか店内にいる誰もが、暗黙のままに、事の成り行きを見守っている気配すらしていた。
『渚さん、先ずは、偽の恋人の契約を解除してください』
『当然ね』
『それと、今日これからのエリ…いや、江梨子さんの時間を、私にいただけませんか?』
急に自分の名前が出てきて、心臓が止まりそうになる。
いきなり現れて、何を言い出すのだろう?
今日の自分のシフトは、通常の9時から17時までで、まだ残り1時間近くある。
『…仕方ないわね。咲ちゃん、エリィの着替えと鞄、休憩室の奥にまとめてあるから、持ってきてくれる?』
『あ、はい!』
事前に打ち合わせしていたかのように、咲ちゃんが元気よく返事をすると、裏の休憩室まで取りに走る。
『え?ちょっと、何言ってるの?渚ちゃん??』
『良いのよ、エリィ。こっちは大丈夫、気にしないで』
『でも待って…そんなこと』
『ほら、それに幸い今日は、いざとなれば、海がいるから』
『は?何だよソレ。聞いてねぇぞ』
『お姉さん、私、手伝います!』
『ありがとう、菜緒ちゃん』
私の意見は無視され、完全に渚ちゃんのペースに流されていく。
いつしか店内にいる誰もが、暗黙のままに、事の成り行きを見守っている気配すらしていた。



