明日、君を好きになる

不器用な従兄の不器用なりの激励に、胸が熱くなる。

それと同時に、特に外では、いつも仏頂面なあの海ちゃんが、こんな風に柔らかな表情を人前で見せることに驚いた。

これも全部、彼女…菜緒さんの影響なのだろう。

カウンター越しに、菜緒さんと渚ちゃんが談笑している間も、海ちゃんの彼女を見つめる眼差しが温かくて優しくて、見てるこっちがドキリとする。

素直に、”羨ましい”って、思う。

互いに想い合っていることが、自然と周囲にも伝わって、周りの空気までも優しいものにする。

そんな不思議な力が、二人にはあるような気さえした。

不意に降ってくるように、湧き上がる感情。


”…会いたい”


自分の胸の内に秘めたままの、愛おしい人を思い浮かべる。

いま何をしているのだろう?

ほんの少しでも、私はまだ、彼の心の中にいるのだろうか?

折しも数日後に控えている、クリスマス。

子供の頃、サンタクロースにお願い事を叶えてもらったように、奇跡を願う。


”どうか、ひとめでも…”