最初は鬱陶しかったが、今ではちゃんと返事をするほどにはなった。


ちらりと時計を見ると、13時丁度。


今日はそろそろあの人が来るかもしれない…


「佐野さん、顔が嫌そう。」


「まぁ…はい、嫌です。」


どうか図書室のドアが開きませんように。


そう思った直後、大きな音をたてて開いてしまった。


「勇樹ー、いるかー。」


そして聞こえてくる声。


私の苦手な浅海 幸太(アサミコウタ)の声だ。


騒がしい登場に私は顔をしかめる。


浅海くんも私を見て少し顔をしかめる。