それでも私はもう引き戻れない


「ごめんなさい。小山様の気持ちには答えられません」


私が断ると小山くんは悲しそうな顔をした


そんな顔見たかった訳じゃない
 

本当は今すぐにでも”嘘だよ!私も大好き!”って言ってあなたの胸に飛び込みたい


けど私にはそれが許されないから…


「うん、分かってた。”今”の俺じゃ藤ノ木につり合うわけないって。けど、俺諦めたくない!藤ノ木が俺に諦めるなって言ってくれた時すごい勇気もらったんだ。俺は藤ノ木に何も返せないけど……いつかは返せるように頑張るから!今度は俺が藤ノ木を追いかけるばんだ!」

そう言った小山くんの顔はどこか清々しく見え、新たな道に向かって頑張るかのように見えた


小山くん……小山くんはいつも私に勇気をくれていたよ。
何も返せていないのは私のほうだ


それを伝えたい………けど……