「いえ、私など……大宮様のご息子さんに比べれば劣ります」


「いやいや!そんな!」

私の言葉に大宮企業の当主である大宮次郎様はお酒の酔いで顔を真っ赤にしながら否定した

そこに父が割り込んできた


「いいえ、大宮様。ご息子さんは私から見ても容姿端麗、頭脳明晰
何をとっても完璧です。娘には勿体ないかぎりです」

なんとも嫌味な言い方……


「お褒め頂きありがとうございます。今回こうして藤ノ木様のご令嬢さんと婚約させていただき本当に嬉しいかぎりです」


「いえ。本当によかった」