美術室は見るも無惨なほど道具が散乱しているため、空いている教室を借りた。
室内をパーテーションで仕切って順番に閲覧出来るような通路を作る。
謂わば簡易美術館さながらの造りだ。
そこに生徒それぞれの作品を並べ、プロフィールを添えていく。
せっかくだから観客に楽しんでもらえるような展示方法にしたくて、飾り付けもこだわった。
そう、わたしはとても浮かれている。
前日の準備の時からすでに胸がわくわくして、楽しみで仕方がない。
文化祭とは、美術部にとって頑張ってきたことを発表出来る数少ないイベントなのだ。
絵を描くことは完全な個人種目なのに『文化祭』というだけで、いきなり団体戦になったような気がしてしまう。
みんなで作り上げた小さな美術館が、ここに完成したのだ。
