空の色をおしえて



泥棒にでもなったかのように足音を忍ばせ、気配を消して近づいていく。

少しづつ距離を詰め、隣の雑誌を手に取るふりをして然り気無く秋人の手元を覗く。

英語の本……英会話かな。高校の参考書ならもっと奥のコーナーに置いてあるのに。







「お前、ストーカー?」



「げっ!気づいてたのね」



振り向きもせず、横目で見ている様子も無かったのに、最初から気づかれていたようだった。

わたしの視線を避けるように、持っていた本をパタンと閉じて棚にしまう。


「なんで英会話?」


「別に……何でもねぇよ」




「ふ~ん……」


然り気無く出口の方向に向かう秋人を何となく追うような感じとなり、何も買わずそのまま自動ドアから外へ出た。