「夏休みやだなぁ」
いつも通り駅までの並木道を歩きながら、ため息のような声で隼人君が言った。
「まぁそりゃーお前は朝から晩まで家で勉強だろ?嫌に決まってるよな」
「勉強が嫌なんじゃないって。学校がないということは、会いたい人に会えないじゃん。友達とか、友達とか……友達とか」
「えっなんで?まだ1年生の夏なのにそんなにやらなくてもよくない?」
わたしなんて最後に家で勉強したのはいつだったのか、もはや思い出せないレベルだ。
遅くまで美術室で絵を描いてから家に戻ると、何もする気が起きないくらいぐったりしていた。
もちろん言い訳なのはわかってるけど。
