「びっ……くりしたぁ!いつからそこにいたの!?」
「けっこー前からだよ。集中すると周り見えなくなるのかわってねぇな」
非難するような口調の割には柔らかい笑みで言葉を返されて、一瞬戸惑ってしまった。
時々垣間見える穏やかな気質は、やはり隼人君と双子なんだなと納得させられるものだった。
しかしいったい何の用があってここに来たんだろう。
いつもはどんなに暑くても、屋上のアスファルトでじりじりと焼かれているはずなのに。
ついつい心の声が行動に出てしまい、不審者でも見るような顔を向けた。
秋人は、そんなわたしの様子を気にする気配は全くない。
「いやー冷房最高だねー」と軽い調子で言いながら、散乱した画材の間にスペースをつくり腰をおろした。
