空の色をおしえて


当事者のわたし抜きで話がすすめられていたが、やっとそこで話をふられた。


「ね、美咲ちゃん、そうしよ!」


そんな天使みたいな顔で言われたら断れない。もちろん断る気は毛頭ないけれど。




「えーっと、駅までの道のり暗いし痴漢とか怖いし、そうしてくれると助かるといえば助かるかな、うん」


「隼人と2人のほうがいんじゃねーの。俺明らかに邪魔じゃん」

ぼそっとした力なき抵抗を、隼人君はまったく聞き入れる気はなさそう。


秋人の何か勘違いしていそうなセリフが少し気になったけど、そんなことよりこれからの学校生活を思うと胸が高鳴った。


昔みたいに毎日色んな話をしようね。

今日はどんな1日だったのかとか、今夜は何を食べたいとか、そんな他愛もない話が出来るって幸せだよ。

ずっと、そのままでいたいよ。


何だかんだ仲良く会話をする兄弟の背中に、心の中で語りかけた。