桟に溜まっていた埃が白い煙みたいに外へと
飛び出て、1階のベランダに干された布団の上に落ちたようだ。

いけない、後で叩いておかないと……


良く言えばレトロな、悪く言えば古いこの家に暮らして1年の月日が経った。



ペンキの剥がれかけた窓枠に軽く腰をかけ、外に目をやる。

さほど遠くない位置に広がる青い海は、カリフォルニアの太陽を欲しいままに受けて、今日も燦々と光輝いていた。

同じ海なのに、日本の海のような懐かしい潮の香りはしないのだ。