「……それ以上言うな。頼む……言わないでくれ」 見た目よりも広くてたくましい肩が、かすかに震えているのが分かった。 熱い体温が伝わってくる。 「……やめて。分かってる……ずるくても、卑怯でもいい……」 秋人の息遣いが耳元をかすめ、暗闇に響く波の音と共に、わたしの心をかき乱す。