「付き物が落ちたような顔ってほんとにあるんだね」


女子トイレの洗面台に並んで立つ綾乃に言われて、自分でも納得してしまった。

鏡に写したわたしの顔は、確かにスッキリとしている。

残念ながら別に痩せたわけでない。




昨夕、菅波家から家に帰って頭の中を整理し直した。
難しく考えることはもうやめようと決めた。

出来る出来ないの話ではなくて、やると決めたことを如何にして成すか。

ただそれだけの簡単な答えだった。