その日わたしは学校帰りに母さんと駅で待ち合わせをして会場まで向かった。
仕事を終えて待ち合わせ場所に現れた母さんの格好を見て、わたしは思わず吹き出した。
見慣れないセットアップのワンピースにヒールを履いて、長めの髪の毛をバレッタで止めてある。
「母さん……小学校の授業参観じゃないんだから」
「変?だって汚い格好で行って、彩花さんの顔に泥を塗るわけにはいかないじゃない」
普段のジーパンとパーカーというわけにはいかなくても、それなりに小綺麗な服装にしてくれればそれでよかったのに。
でも、母さんなりに考えて気をつかってくれたのかと思ったら嬉しかった。
自然と顔がほころぶ。
