周りを見渡すと、生徒たちの大半は楽しそうに踊っていた。
付き合っている人たちもいれば、きっと片想いの相手に告白した人だっているはずだ。
好きな相手に素直に好きと言える勇気が羨ましい。
せめてわたしにも、大切な人の心に触れる勇気が少しでもあれば、こんなにもどかしい思いはしなくても済むのかもしれない。
どうしてわたしこんな所にいるんだろう。
こんな華やかな場は、わたしには似合わない……
いつの間にか流れる音楽はゆったりとしたバラードにかわっている。
壁際にもたれて座っている人たちも、うっとりとした顔で見ていた。
「……美咲ちゃんは踊らないの?」
「わたしはいいよ。そういうの苦手なんだもん。隼人君さっきからいろんな女の子に誘われてるじゃん、あの子たちはいいの?」
実はパーティーの間中、色々な女の子に誘われていることに気づいていた。
