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学校のどこを、教室のどこを探したって
先輩みたいな人はいないだろうと
先輩の隣を歩きながら思う。
神秘的な宇宙の黒をちりばめたような黒髪と
眼鏡の奥で光る鳶色の瞳。
すっと通った鼻と、薄く惹かれた唇。
ひとつひとつが、先輩を構成する要素で
私はそのどれもが素敵だと思う。
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この夏は私にとって夢のような
外国の遊園地のように甘い気持ちにさせてくれる、そんな季節だった。
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