僕は また試合することになった。




しかも、相手は沖田さんと斎藤さん
新選組で、1,2位を争う。





「じゃあ、まずは斎藤さんから」





「....宜しく頼む。」






審判は 沖田さん。





「構え....。」





流石と言うべきだろう
只ならぬ殺気が 道場を沈黙に誘う。





「....ふぅ。」





緊張を和らげ、集中する....
そして 竹刀を構えた。






「始めっ!!」





周りは自然と静かになる
斎藤さんは 居合いの構えをしている





「―――――・・・はぁぁっ!!」






―――――ビュンっ!!





そんな音が立つ様に 迫力がある居合い....






「甘いっ!!」






――――――パアーンッ!!





居合を交わし、斉藤さんの隙に
竹刀で当てた。






「斎藤さん、右の脹脛に隙があったよ




僕に、ホンの隙を見せた時点で負けだよ!」






「....完敗だ。」






ザワザワと周りは潜める。

お次は、沖田さんだ。





「お願いしますね♪」




........楽しそうな事で。




「構えっ!!」





今度の審判は 斎藤さん。




沖田さんの殺気は 斉藤さんの何倍も
凄かった。




僕は 遊び心で それを少し上回るぐらい
殺気を出した。






「僕には、本気で来てくださいね。」





「それは、あなた次第です。」





挑発すると....沖田さんの目に炎が見えた。




まぁ、僕が全力を出すことはない
沖田さんの命に関わることになっちゃうから






「それでは、始めっ!!」





―――――――スパンっ!!





開始合図の瞬間、沖田さんが竹刀を振ってきた。




けど、それは 想定内なので
竹刀で 沖田さんの攻撃を受け流す





流石、沖田総司だ....竹刀の重みが 全然違う。




斎藤さんも 勿論 重かったけど、
静かというかお淑やか…沖田さんは 押し来るっ!!って感じ
性格が戦いに出ている





――――――スパン....パパンっ!!






暫く 打ち合っている....というか
僕は 受け流してるだけだけど♪






「本気出したらどうです?」





「えー、どうしようかな....?」





沖田さんは隙がないから探っている
仕掛けても良いけど僕は、沖田さんの得意技を待っているのだ。






―――――スパンっ........。。






僕の竹刀を受け流した後
沖田さんは 間合いを取り 何かに集中している様だった。






........来るか、三段突きが。





僕が待っていたのは、三段突き
しかも、沖田さん本人の技を受けられる程
貴重で光栄なものはない。






「はぁっ―――!!」






―――――....ヒュヒュヒュンッ!!





僕は、この三段付きがお目に掛かれて満足したので
すべて避け 彼の少しの隙を叩いた





――――――――スパーンっっ!!!!





試合終了の合図が響き渡り
周りの空気は 沈黙が静かに広がった。