私にチャンスはありますか!?

「…ここ大事だからメモしとけよー」

先生の気だるげな声をBGMに、私はイライラとかかとを床に打ちつける。

解せぬ。
なぜ奴が私の隣の席に?こんな偶然起こす暇あるなら宝くじの一つや二つ当ててくれたっていいじゃないかと天の神様を睨む。

「松崎ー、天井に先生はいないぞー。前向いとけー」

クラスに笑いが起こる。

「天井になんかいたの?」

隣でニヤッとする賢斗を睨みつけた。

「ほんと、黙って」

「カリカリしないでよ架瑚ちゃん」

「架瑚ちゃんって呼ばないで」

賢斗は小学校の頃の名残で私のことを架瑚ちゃんって呼ぶ。
私は賢ちゃんって呼んでたけど恥ずかしくなってやめた。
でもどうやらこの人に恥ずかしいという概念は無いらしい。ただでさえ顔が良い賢斗の無自覚のせいであらぬ誤解をよんで迷惑被ってるっていうのに。