たとえこの身が焼かれてもお前を愛す

鮮血の流れる腕を押えながらゲオルグはゆっくりと立ち上がった。


「形勢逆転だな」

負傷したとは言え、まだ余力がゲオルグにはあった。


「世とて戦場で戦った経験はある。小娘にやられてたまるものかっ!!」


傷ついていないほうの腕が伸びるとフィーアの細い喉元を締め上げた。


「ぐっ」フィーアの顔は苦悶に歪んだ。

ギリギリと細い首は締め上げられていく。


「女を殺すなど、造作もない」

ゲオルグの指がフィーアの喉に食い込む。




もはやこれまで.....。


抵抗することなくフィーアは目を閉じた。


ゲオルグを追い詰めたのに、死をもってその報いを受けさせられなかったことが悔しい....。

どうして正直者がバカを見て、悪が生きながらえるのか。

この世に正しい裁きを行う神はいないのか。

薄れゆく意識の中でフィーアの閉じられた目からは涙がにじみ出ていた。


エルンスト様......。