たとえこの身が焼かれてもお前を愛す

「申し訳ありません。陛下の命令で仕方なく。しかしご安心下さい、牢番は部下にさせております。
フィーア殿には不自由ないように努めています。閣下のお屋敷付近にも部下を潜ませておりますが、会いませんでしたか?」


「ああ」エルンストは短く答えたが、問題はそんなことじゃない。

あんな場所にフィーアがいるのかっ!

あそこはまともな人間が居られる場所ではない。

仕事柄何度も足を運ぶ場所ではあるが、エルンストは一時間と居たことがなかった。

そこにフィーアがいるだとっ!!

エルンストは居ても立っても居られない気分だ。

今すぐにでも助けに行きたい。

エルンストが立ち上がろうとしたのを、ファーレンハイトが押えた。


「今はまだ駄目です。人目が多すぎます。それに何かあれば部下からすぐに私に連絡が来ますから」


エルンストは短く唸った。



「闇に紛れれば行動を起こしやすくなります。それに私は先ほど皇妃様にお力添えをお願いして参りました」


「ゾフィーにか?」


「はい」