たとえこの身が焼かれてもお前を愛す

「私はあなたに皮肉や嫌味を言うつもりはないんですよ。言ったところでどうにかなるわけでもないですからね。ただ、豪華な宴の陰には平民の苦しみがあることを知って欲しかったんです」


エルンストは静かにアンゲラーの話を聞いている。


「このところ私たちの生活はますます悪くなっています。皇帝の贅沢と宮廷闘争とやらだと噂されていますが、私たちに関係ないことで被害を受けるのはごめんこうむりたいですな」


「もっともだな」


エルンストはテーブルに置いた拳を見つめた。

最近の皇帝ゲオルグの悪政。

平民の不満。側室一族の権利独占に対する貴族の不満。



「このままでは我ら平民も立ちあがりますぞ」アンゲラーは静かにだが重々しく言葉を発した。


あちこちの小さな火種は、もはやかなりの大きさになりつつある。

このままではこの国の未来は内戦しかない。

そして、皇妃ゾフィーの幽閉にフィーアの投獄。

皇帝ゲオルグは我が主君にあたわず。


エルンストは強く思い決意を新たにした。