たとえこの身が焼かれてもお前を愛す

「立て」


「はい」素直に従う。


奴隷の生活に戻るよりはいっそこの場で死んだほうがどれだけ幸せか。それほど奴隷は過酷だった。

しかし、それ以上に辱めをうけることのほうがフィーアにとっては屈辱的だった。



すると、再びエルンストはフィーアを抱きしめた。


!!


「何故ですご主人様っ?!どうか、お許しください」


「お前は俺に買われた奴隷だ」


「ですが、辱めを受けるくらいなら死んだほうがましです」


ビクともしないエルンストの腕の中で必死に抵抗する。華奢な体が折れてしまいそうだ。


「死にたいのであればすぐに殺してやる。だが、その前に俺を楽しませてみろ。それから死んでも遅くはあるまい」


フィーアのあごをくっとつかむ。


「離してっ」


言い終わるか終わらないうちに、またしてもその艶やかな唇はエルンストに奪われていた。