たとえこの身が焼かれてもお前を愛す

エルンストはベッヘムの遺体の処理を指示すると、執務室へと帰る。


「内通者でしょうか?」ファーレンハイトの問いにエルンストは首を振る。


「シュバルツリーリエにそんな輩がいるとは思えない。ゲルフェルトの手の者が忍び込んだのだろう。食事や飲み物に毒を入れた可能性もある」


「閣下、一応調べたいので許可を」


エルンストは無言でうなずいた。


仲間を疑いたくはなかった。

信頼関係は武門のよって立つところだ。

だから戦場でも後背の憂いなく戦える。

それが崩れたとなれば、シュバルツリーリエの瓦解を意味する。


次から次へと押し寄せる事態に正直、頭を抱えたいエルンストだった。