たとえこの身が焼かれてもお前を愛す

「閣下、大変ですっ!!」


下級将校が執務室に飛び込んできた。


「何事だっ?!」ファーレンハイトが問いただす。


「ベッヘム殿が死んでおります」


「何っ?!!」


エルンストとファーレンハイトは驚きを隠せず一瞬顔を見合わせたが、すぐに営倉へと向かった。





────営倉の格子の中でベッヘムは口から血を流して白目をむいていた。


ファーレンハイトが中に入り、脈を確かめ、エルンストを見ると首を振った。


「毒か?」

エルンストの問に、「おそらく」短く答えた。


「不審な人物を見た者は?」エルンストが守衛に問いかける。


「「....いえ」」責任を感じたのか二人の守衛はうつむいてしまった。

二人ともエルンストにとって優秀な部下だ。嘘をついているとは思えないし、思いたくなかった。