たとえこの身が焼かれてもお前を愛す

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申請を出した翌日には謁見の許可がおり、エルンストは謁見室にいた。


皇帝への挨拶を済ませると、

「陛下、恐れながらお人払いをお願いしたいのですが?」

「はて?お前から人払いとは珍しいな」

そう言ってゲオルグは片手を上げた。


傍らに控えていた側近は席を外す。


「さて世に人払いをさせてどんな話かな?」

エルンストを見据えてくる。


「陛下は最近、側室を迎えられたとか?」


ここでいきなりゾフィーの話を出すと、ゲオルグは拒否反応を示すだろう。

エルンストは外堀から埋めることにした。


「お前も知っておったか。グレーテはそれは気の利く出来た娘だ。しかも若く美しい」


若いって。大して歳差もないゾフィーも十分若いのだが。

エルンストは眉間にしわを寄せる。

まあいい。

「すでに陛下のお子を身ごもられたとか。誠におめでたく存じます」

心にもないことを言った。