たとえこの身が焼かれてもお前を愛す

「ねぇ、あんたさぁ、ご主人様と何かあったでしょ?」


いきなり核心を突かれて、フィーアは井戸から引きあげていたロープの手を離してしまった。


”パシャーン”桶が水を叩く音が響く。


「図星ね」ルイーズはニヤニヤしている。


「心配しないで。あたしはあんたの味方だから」


すすいだシーツを勢いよく絞ると、井戸の前で黙って立ち尽くすフィーアの隣にやってきた。

井戸に寄りかかるとルイーズは、

「ご主人様があんたを好きなことくらい、とっくに気づいてたわよ」

どや顔をした。


「ど、どうして?」一瞬ギクリとする。


「うーん、理由は色々あるけど....」


湯殿での介添え、ヘレナとコンラート以外の人間は自室に決して入れないのに、フィーアは入れるとか、三階に住まわせるとか....フィーアを見つめる時の瞳とか。

ルイーズは教えてくれる。

「さ、三階は二階に部屋がなくて、だから....違うよ」

否定するフィーアに対して、ルイーズは首を振る。


「あんたの部屋って納戸をわざわざ改装したでしょ。二階にも納戸あるよね?」ルイーズは相変わらずニヤニヤしている。

「なんだかんだ理由をつけて、ご主人様があんたの部屋を三階にしたのよ」

「う、嘘」口に手をあてて驚く。

良くコンラートとヘレナが許してくれたものだ。